街を全長1ミリほどのドローンカメラが周回している。カメラには街並以外になにも映っていない。通行者の体表には光学微生物が繁殖しており、ドローンのセンサを無効化させている。ドローンはときどき通行人に衝突する。ジャイロによる姿勢制御により飛行を継続する。ドローンに影が差す。カメラの照度が自動調整される。カメラが上を向く。建物の壁面に虫に似た形状のなにかがいる。体長100メートルほど。撮影データが転送される。解析。建築体と判明する。建築体は数万を超える多脚で壁面をゆっくりと移動する。建築体の身体の一部が溶ける/溶かしている。壁面の破損箇所に挿入→修繕されてゆく。ドローンは建築体の行動を転送する。目的=建築物の修繕と維持。建築体の命令系統=(データ破損のため参照不可)。ドローンへの命令=本来の任務に帰還せよ 。ドローンはカメラを正面に向ける。飛行を継続する。数百時間が経過する。バッテリーの残量が閾値を下回る。ドローンは充電施設へと移動する。所定の帰巣地点に着地。接点を介して充電と通信が開始される。情報のアップロード命令がドローンにもたらされる。要求情報=人間の情報。ドローンは返答する。情報ゼロ。ドローンは電源を落とす。急速充電モードに移行し、通信を切断する。