新宿駅一帯が水没し、水運業が進出する。通勤ラッシュに耐えられるほどの船が巨大な湖を行き来する。わたしは健康のため、中野駅で降りて、ウェットスーツに着替える。若い頃に取得していたダイビングのライセンスを駅員に見せる。仕事道具を防水のリュックに詰めこんで背負う。湖は徐々に範囲を広げ、東中野付近まで広がっている。わたしは湖に飛び込み、水中を進んでゆく。水面のはるか下に、かつてのオフィスビルがあり、魚のすみかになっている。