世界はゲームなのか、ゲームが世界なのか。検証のため、適切なアクションとフィードバックの回転を世界に配布する。万象はその回転に乗る。回転は速度を増す。回転そのものが巨大になってゆく。数年かかる化学実験が数秒で完了するようになる。すべてはゲーミング主義のたまものであるとする信仰が生じる。回転と速度、それですべての説明がつくのだと思うようになってゆく。検証は終了し、回転の配布を終了する。世界は静止する。万象はつんのめる。しかし回転を止めないための摩擦力は限りなくゼロとなっており、速度はそう簡単には落ちない。一切はすっ転んび、ごろごろ転がりつつ、とてつもないスピードでどこかへと滑ってゆく。