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寿命スライシング
人類が計算機の演算結果に変換されてからそれなりの時間が経過する。時間も計算機のクロックの範囲で変換されたものなので、わたしの体感する時間などといって怪しいものである。そんなことを考えても考えなくてもこの世らしきものは続いてゆく。マイクロ秒/ナノ秒のなかに、わたしの1日が表現される。つまり計算機における1時間は、わたしにとっての何ヶ月何年になるのだろう。けれど人類の寿命はおおよそ100年である。計算機としては不老不死も可能ははずで、けれどそうなっていない。計算リソースの問題だろうか。よくわからない。それに、そもそも計算機の性能を使いきるくらいに生きたいのか?よく、わからない。