地面に子どもと大人と老人がお絵かきをしている。チョークだったり血で絵を描いている。描かれた絵の巧拙はあれど、味があるのは伝わってくる。わたしは絵の周囲に魔方陣を描き、適当に魔力を注入する。描かれた動物は起き上がり、概念図は数式となり、よくわからない模様はよくからないままに何者かになる。わたしも絵を描こうとするも、なにも思いつかない。動かすことはできるのに、動かしたいものが思いつかずに居る。わたしはお絵かきする人をうらやましく思い、魔力の供給が途切れないように意識を払う。