町内にある神社には、24時間いつでも誰かがいる。多くは神主など神社の関係者だけれど、そうでない場合もある。出自不明な人間がいることもある。参道のど真ん中に燭台があり、火がともされたろうそくがあり、火の番をしている。真剣な顔をして、火が消えないように気を配っている。時間が経過し、神社に人がやってくる。番をする人と目配せし、番を交代する。交代した人は、小さな火に対して手を合わせる。祈りを捧げる。火がかすかに揺らめく。遠い異国、まったく異なる宗教の寺院にともされたろうそくの火が揺れる。それを見た僧侶がうなずき、跪き、祈りを捧げる。ろうそくで接続された人間が互いに祈りを捧げ合う。